シャキシャキ食感とほんのり感じられる甘味が魅力のスナップエンドウは、旬にしか出回らない野菜。実は栄養価も高いので、おいしい時期には積極的にとりたい食材です。
- スナップエンドウとはどんな食材?
- 美肌に欠かせない「ビタミンC」
- 貧血を予防する「葉酸」
- ダイエット効果が期待できる「ビタミンB1」
- 骨を作るのに必要な「ビタミンK」
- 腸内環境を整える「食物繊維」
- むくみを解消する「カリウム」
- スナップエンドウの選び方と保存方法
- 栄養を上手にとるコツ
スナップエンドウとはどんな食材?
シャキシャキとした食感と甘みのある味わいが美味しいスナップエンドウは、さやえんどうやグリーンピースと同じ「マメ科エンドウ属」の仲間です。
さやえんどうはえんどうを早採りして皮ごと食べますが、グリーンピースは豆が大きくなるまで成長させて完熟した豆を食べます。スナップエンドウは、グリーンピースを品種改良したもので、成長してもさやがかたくならずさやごと食べることができます。
3月~6月ごろに旬を迎える春野菜で、別名スナックエンドウとも呼ばれています。日本では1970年代ごろから流通するようになりました。
美肌に欠かせない「ビタミンC」
ビタミンCは、肌を健康に導くコラーゲンの生成に必要不可欠な栄養素。
人の体内では生成できない栄養素のため、食事からとることが大切です。
スナップエンドウは、豆の部分にコラーゲンの生成を促すたんぱく質も含まれているので、肌荒れや日焼けによるしみ・そばかすが気になる人は積極的に食べるといいと思います。
また、ビタミンCには免疫力をアップさせる働きもあります。
風邪予防のほか、花粉症などのアレルギーや精神的・肉体的ストレスから体を守る効果も期待できます。
貧血を予防する「葉酸」
葉酸は、ビタミンB12と共に赤血球を作るために必要な栄養素です。葉酸が足りないと正常な赤血球ができず、貧血につながってしまいます。
また、胎児の発育にも寄与する栄養素といわれており、妊娠前から出産後の女性は積極的に摂取するといいでしょう。
ダイエット効果が期待できる「ビタミンB1」
ビタミンB1にはご飯やパン、麺類などに多く含まれる糖質を、エネルギーに変える働きがあります。
スナップエンドウの豆の部分には、このビタミンB1が豊富。
水に溶けやすい栄養素なので、スープのような汁ごと食べられる料理にすると効率的に摂取できますよ。
骨を作るのに必要な「ビタミンK」
骨を作るといえば、カルシウムを思い浮かべる人も多いと思いますが、ビタミンKはカルシウムの吸収を助けるために不可欠な栄養素です。
特に女性は年齢を重ねるにつれて骨密度が減っていき、骨粗しょう症のリスクも高くなりますので、若いうちからビタミンKを摂取して予防につなげましょう。
腸内環境を整える「食物繊維」
スナップエンドウには、腸内環境を整えてくれる食物繊維も多く含まれています。
便秘予防や美肌に効果が期待できるほか、腸をいい状態にしておくことで、そのほかの栄養の吸収率もアップします。
むくみを解消する「カリウム」
スナップエンドウは、むくみの解消に期待できるカリウムが豊富。
体の中の余分な塩分を排出してくれるので、むくみ改善のほか、血行促進、高血圧予防にもつながります。
スナップエンドウの選び方と保存方法
・さやがふっくらとしているもの
・ハリがあるもの
・緑色が鮮やかなもの
ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。1~2日で食べ切るのがおすすめです。冷凍する場合は筋を取り除いてかために塩ゆでし、水気を切ってから冷凍用の保存袋に入れて冷凍します。
栄養を上手にとるコツ
・たんぱく質と組み合わせて食べる
スナップエンドウにはコラーゲンの生成にかかわり肌を健康に保つ効果があるビタミンCが含まれています。肌を作るもとになるたんぱく質と組み合わせて食べることで美肌効果が期待できます。
スナップエンドウのサラダにゆで卵やツナ、蒸し鶏などを加えたり、ステーキや魚のソテーの付け合わせにするのもおすすめです。
・油で調理する
スナップエンドウに含まれているβ-カロテンやビタミンKは脂溶性の栄養素なので、油と一緒に食べると体内への吸収率がアップします。
油で炒めたり、オリーブ油などを使ったドレッシングをかける、和えものにごま油を加えるなど油と一緒に食べるのがおすすめです。
・汁ごと食べられる料理にする
ビタミンCや葉酸などのビタミンは水溶性で水に溶け出す性質があります。これらの栄養素を効率的に摂取するなら、スープに加えるなど栄養が溶け出た煮汁ごと食べられる料理にするのがおすすめです。
ゆでた後に水にとる場合は、長時間つけたままにしないように気をつけましょう。電子レンジ調理はビタミンの損失が少なくなるので、電子レンジを活用するのもおすすめです。