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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

費用と労力をかけずに行うことができる

飲食店における公式の1つに「売上=客数×客単価」があります。この客数をさらに分解すると新規客とリピート客に分かれます。新規客を自店に集客するには、既存客にリピート訪問してもらうための7倍ものコストがかかると言われています。自店のことを知らない方を集客するよりも、すでに自店で食事やお酒を召し上がったことのあるお客様を集客したほうが、費用と労力をかけずに行うことができるのです。



お客様は「その他大勢」といっしょにされることが嫌い    

お客様が飲食店を評価する際の視点は「QSC+H」ですね。料理や飲み物の味、接客サービスのレベル、店舗の清掃度合いや内外装のキレイさに加えて、「自分のことをしっかりともてなしてくれるかどうか」が飲食店を選ぶ際の視点だということです。

店主や他のお客様との会話

楽しみながら食事をしたいというお客様は、自分のことを「その他大勢の内の一人」としてではなく「一人の個人」として接してほしいと思われていることでしょう。

個人経営や小規模の飲食店において

チェーン店のように誰がいつ来てもマニュアル通りの均一の接客をすることを良しとするのではなく、お客様一人ひとりの個性や好みをしっかりと把握しながら、「その方に向けた対応」をすることが期待されているのです。

 

「個客」として接するために、徹底的に情報収集を行う

あまり人通りが多いとは言えない小さな商店街の片隅に、ひっそりと控えめな提灯だけが玄関に灯っている和食居酒屋さんがあると想像してみてください。
この道一筋半世紀と思しき女性が一人で店を切り盛りしています。

お客様は

カウンターと小さなテーブルにびっしり。もちろん、料理やお酒の提供をタイムリー・スピーディに行うことはできませんが、全てのお客様が非常に楽しそうに食事とお酒を楽しまれています。お客様同士で会話をしたり、日本酒を注ぎあったりしています。みんなこの店の常連さんのようですね。
なぜこの店はこれだけの常連さんに支持されているのでしょうか?
それはこの女将(女性店長)がすべてのお客様の顔と好みの料理・お酒を把握しているからなのです。

ある常連さん

ふらっと店に入ってきて空いた席に座るや否や、お客様が何を言うまでもなく2合徳利に入った常温の日本酒とビヤタン(ビール用の小さ目なグラス)、そしてエイヒレが提供されます。

次の常連さんの着席時には

ビールジョッキに入れた芋焼酎と塩辛が出され「田中さん、今日はいつもより少し遅いじゃない。」と言いながら女将が飲んでいる湯呑で乾杯をします。もちろん、この田中さんには、数分後に玉ねぎ多めのポテトサラダがまた黙って提供されてく・・・・・・。
このような接客をされることでお客様は「やっぱり、この女将は自分の好みを全部分かってくれているから心地よいな。せっかく食事と酒を楽しむならこういう店でなくちゃ満足できないな。」と毎晩のようにこの店をリピート訪問してくれ、気持ちよく酔っぱらっていかれるのです。

 

ご来店のたびに情報を書き足していく

この女将は「自店の顧客」というくくり方ではなく、一人ひとりのお客様を「個客」として捉えることで満足度を高めているのですね。でも、こんなことは一朝一夕に出来るわけがありません。
女将はお客様が来られるたびにスマホで写真を撮り、そのお客様の好みの料理やお酒、飲み方などをメモし続け、毎日の仕込みの合間にもその写真とメモを見直し続けることで、お客様の情報を徹底的に把握することに成功しているのです。

例として

和風居酒屋を挙げましたが、これはもちろん他の飲食業態でも再現することが可能です。「毎日15時頃にカフェにアイスコーヒーを買いに来られる、恐らくIT系のお客様は、ガムシロップは2つだけどクリームは無し」「ホットドッグをよく頼まれるこのお姉さんはピクルス抜きで、アイスティーはダージリンのストレート」など、お客様のお名前は知らなくても好みを把握しておくことで、お客様に心地よく感じていただくことができるため、リピート率がアップしていくのです。
いかがでしょうか?

割引チケットなどを発行しなくても

無理にお客様の前で作り笑いをしなくても、お客様の顔と好みを把握して「個客」として接することで、そのお客様の満足度を高め、リピート率をアップすることは可能なのです。
お客様が飲食店を選ぶ視点は「QSC+H」です。
「次にいつご来店いただけるか分からない新規のお客様」が来られた際も、「ピクルス抜きがお好きなんですね。」などと声をかけたうえで後でしっかりとメモを取り、次回来店時に心地よい対応ができるよう、準備をしていきましょう。

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