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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

サフランは、イラン、スペイン、フランス、イタリアなどのほか、日本国内でも生産されています

サフランといえば!
パエリアやサフランライスを思い浮かべるでしょう。自宅でサフランを利用することは、それほど多くはないかもしれませんが、使いこなせれば、食卓が華やかになること間違いなし! ぜひサフランの特徴や入手方法、料理への使い方などの基本事項を学んでおきましょう。

 

そもそもサフランとは?

サフランは、アヤメ科の植物で、学名を「Crocus sativus」といいます。クロッカスの一種で、秋に咲く花です。料理に使われているサフランは、その花の3本の花柱を抜き取って乾燥させたものです。
サフランは細いひも状で、長さは1.5~3.5cmほど。暗黄赤色~赤褐色をしています。
料理では、色付けや香り付けとして、パエリア、リゾット、ブイヤベースのほか、サフランライスなどに使われています。
希少なため非常に値段が高く、世界一高価なスパイスとも言われています。
過去には金と同等の価値を持っていた時代もありました。

 

サフランの値段が高い理由

サフランは繁殖能力がなく野生では育たないため人の手で育てなければなりません。しかも栽培が労働集約的であり、花一輪からわずかしか採れず、一つ一つ手作業でめしべを積む作業に熟練を要します。

サフランの花

年に一回10月中旬にのみ咲き、一株に多くて4輪しかつかず、まためしべは花一輪から1本でその上部のサフランとして使われる赤い柱頭は3本のみしかありません。
1輪から3本しか取れないサフランは、1g生産するために160輪の花が必要となります。
サッカーコートと同等の広さの畑からようやく500gのサフランが採れ、1㎏のサフランを摘むのには40日間昼夜働かなければならないと言われていますので、大変希少であることがお分かりいただけるかと思います。

開花期間は約2週間に集中

明朝に花が咲いた後はしぼむのが速いため、しぼむ前のめしべの収穫には敏速さと人員が必要となります。
質の良いサフランはだいたい1g=1,000円以上と非常に高価なため、市場では混合物が加えられたものや偽物などが多く流通しているので注意する必要があります。

 

サフランの成分と特徴は?

またサフランは薬効があるとされており、世界各国で古くから活用されています。
「ヨーロッパでは健胃・鎮静・通経薬。中国では生理を誘発し、生理痛や慢性の子宮の出血を軽減し、消化不良や腹痛に用いられる。日本の民間では生理痛・生理不順に単味で使用される」とあり、古くから細くて小さい植物ながら、非常に優れた効果・効能を持つことが分かります。
サフランの成分は、「カルチノイド系黄色色素(crocin/クロシン)」「苦味配糖体(picrocrocin/ピクロクロシン)」、「芳香精油成分(safranal/サフラナル)」であり、色素と苦味と香りと油が特徴であるようです。
また強い特異なにおいがあり、味は苦く、唾液を黄色に染める特徴があります。

 

サフランの産地

サフランは、イラン、スペイン、フランス、イタリアなどのほか、日本国内でも生産されています。現在、日本では主に大分県で生産されているようです。

日本では大分県竹田市でつくられているサフランが名高く、素晴らしい品質です。
その栽培の歴史は古く115年に渡るそうですが、日本では需要と供給が追いつかないことも加え、生産者の高齢化により生産量が減っているそうです。
それを絶やさぬよう、そしてさらに普及するよう継承に立ち上がる方々もいらっしゃいます。国産の良いサフランがもっと知れ渡り、身近になると良いと思います。

気になるのが

サフランの海外産と国産の価格の差。海外産は他のスパイスと同程度の金額で買えるものの、日本では相当の高額であることが多いようです。どうしてなのでしょうか。
サフランは、秋に咲く可愛らしいクロッカスの花の“めしべ”です。
ひとつの花から3本しかとれない上に、小さな花を摘む作業は手仕事でしかできません。
一つひとつ陽が強くなる前に摘んでいき、そこからまた“めしべ”を手で引き抜いていくには大変な労力がかかるものなのです。
収穫量もけっして多いものではなく、例えば10gのサフランをとるのに1,500本以上もの花が必要とされます。


このことから国産、海外産に関わらず、サフランはもともと高価ではありますが、特に国産のサフランは近年生産量が激減していること、海外と異なる栽培方法を確立しており、“めしべ”が大きく、色も鮮やかで、香味も優れているといわれます。
これが価格差を生んでいるのかもしれません。

 

良質なサフランの選び方

サフランの色はオレンジがかった赤色をしており、赤が濃いほど良質とされています。
下記が新鮮で純粋なサフランの特徴ですので、選ぶ際にお気を付けください。

  • 短すぎず、長さがそろっている。
  • 折れていない。
  • わずかに伸縮性がある。
  • 黄色やオレンジや白っぽい物が入っていない鮮度のある真っ赤なもの。
  • ほんのわずかに湿っている。
  • 記載されている収穫の日付が新しい。

サフランはどれでも同じではなく、生産国、めしべ以外の部分の混入率、成分によってグレードがあります。通常は国際標準化機構の承認を受けてパッケージに表示してありますが、粗悪品も多く出回っているため、パウダー状のものではなくそのままの形のホールで買うのがおすすめです。

ちなみに

めしべの真っ赤な柱頭のみの物が一級品とされており、イラン産では「サルゴル」、スペイン産では「クーぺ」、カシミール産では「モングラ」、アフガニスタン産では「ネギン」と呼ばれています。

 

香辛料(スパイス)だけじゃない!サフランの用途

サフランは現在スパイスとしての利用がほとんどですが、それだけではなく、古代より生薬や染料として広く使われてきました。

生薬・医薬品

サフランには癌抑制、突然変異阻害、免疫調節、抗酸化、呼吸調整、食欲調節、肌がすべすべになる、ストレス緩和、ホルモン調整などの効果があるとされ、特に婦人科系の症状に良いと言われています。
あの有名なアレキサンダー大王は戦闘での傷の治療のためにサフラン風呂に浸かっていました。 
また、絶世の美女として知られるクレオパトラは、媚薬として男性と会う前にはサフラン入りの馬乳風呂に入り、サフラン化粧水を使っていたそうです。

染料・香料

サフランは中国とインドでは特に布地の染料として使用され、古代レバノンのシドンやティルスなどの町では、織物の染料としていました。古代ギリシャでは、サフラン染の衣服は高貴な王族のみが着用できたと言われています。
サフランは香水やお酒の風味付けにも使用されています。

 

サフランの栄養と効果・効能

古代より生薬として使われてきたサフランには、黄色い天然色素成分クロシン・クロセチン、香り成分サフラーナ・苦み成分ピクロクロシンなどの特有の成分が含まれ、現在でも栄養補助食品や生薬として使われ、以下のような効果が期待できると言われています。

  • 強力な抗酸化効果
  • 気分改善、抗うつ効果
  • 癌予防効果
  • 月経前症候群(PMS)の症状緩和効果
  • 性欲促進・媚薬効果
  • 子宮収縮効果
  • 食欲抑制効果

 

 

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