「最近結婚した友達に湯呑みをプレゼントしたい」
「湯呑みをプレゼントしたいけど、どれがいいか分からない」
上記のように湯呑みをプレゼントとして探している方は、少なくないのではないでしょうか。
湯呑みとは
主に日本茶や煎茶を淹れて飲むために使われる陶器です。
日本茶は、少し冷ました70〜80度ほどのお湯で淹れるのが一般的になっています。
コーヒーや紅茶は熱湯で淹れるため、取手がないと熱くて持てません。
冷ました温度のお湯で淹れるため、取手がなく陶器本来の肌触りも一緒に楽しめるのが特徴です。
湯呑みは伝統的な日本茶を心ゆくまで味わえる、伝統的な陶器として使われています。
湯呑みの歴史
湯呑みは、正式には「湯呑み茶碗」といいます。
湯呑み茶碗はお茶の道具のひとつとして中国から伝来しました。
当時、湯呑みと一緒にお皿や花瓶なども輸入されましたが、数が多かったのは湯呑み。
湯呑みは一般化し、「茶碗」という言葉が「陶磁器」を指すようになります。
湯呑みが中国から伝わった当時、日本は土器(陶器)のみでした。
日本で磁器が生まれたのは豊臣秀吉の時代です。
朝鮮出兵によって日本に移住した朝鮮の職人が、有田周辺で磁器を完成させました。
現在は「伊万里焼」としてその伝統が残されています。
抹茶などに使うのは「汲み出し」
汲み出しは普段の食事やティータイムなどには使用せず、一般的に来客用として用いられています。
汲み出しの形状は両手で包んで持つように大きく、茶碗の口が広くなっています。
抹茶や緑茶以外にも、煎茶・桜湯・昆布茶などを振る舞うときに使用すると、雰囲気が出てお茶の味がより一層楽しめることでしょう。
汲み出しと湯呑みの違いは?
汲み出しは来客用として使われるのが一般的です。
汲み出しは湯呑みと違い、背が低く横長になっており、口が広くなっているものが多いです。
煎茶だけでなく、昆布茶や桜湯などにも使えます。
形は、丸形のものや三角形ものなどさまざまです。
昔は、茶会などで白湯(さゆ)を出す時に使われていました。
それに対し、湯呑みは筒状で片手で持てるサイズのものが多いです。材質はガラス、プラスチック、陶器、磁器などさまざまです。
湯呑みの選び方
湯呑みを選ぶ時に考えたいポイントは以下の5つです。
1. 形で選ぶ
2. 素材で選ぶ
3. 口縁の角度で選ぶ
4. 産地で選ぶ
5. デザイン・色で選ぶ
湯呑みの選び方①形で選ぶ
ひとつは、来客用には汲み出しを自分用には湯呑みを選ぶのが基準となります。
また、どんなお茶を飲むかで形を選ぶのも一つの手です。
玉露のような少量でぬるめで入れるお茶は口が広い「汲み出し」、高温で入れるほうじ茶や玄米茶、紅茶を飲む場合は縦長の「湯呑み」がおすすめです。
湯呑みの選び方②素材で選ぶ
熱々のお茶を日頃飲まれる方は、陶器がおすすめです。
陶器には断熱効果があり、持つ部分も熱くなりにくいです。
ガラスは、伝熱性が高く熱いお茶には不向きですが、夏で水出し緑茶や冷茶を飲む時は涼し気なビジュアルになっておすすめです。
また、器の素材によって味わいが変わると言われています。
湯呑みの選び方③口縁の角度で選ぶ
「口縁(こうえん)」は、口をつける部分のこと。
口縁が厚くなるほど口当たりが柔かくなります。
番茶やほうじ茶、紅茶など高温で入れるお茶をよく飲む場合は、口縁が反り返っている湯呑みがおすすめ。
口縁が反り返っていると、熱くても湯呑みの上部をつまんで持ち運べるので、落とす心配もありません。
湯呑みの選び方④産地で選ぶ
茶の湯の世界では、昔から「一楽、二萩、三唐津」という茶人が好む茶碗を表す言葉があります。
これは、「京都の楽焼」、「山口の萩焼」、「佐賀県の唐津焼」のことを指しています。
この他に、「有田焼(伊万里焼)」は湯呑みの高級ブランドとして知られています。
湯呑みの選び方⑤デザイン・色で選ぶ
モダン・かわいい・オシャレなど、デザインや色の好みで選ぶのも一つの手です。
実は湯呑みの柄にはそれぞれ意味が込められています。
お祝い事(慶事)には、鶴や亀、松竹梅などめでたい柄のものが適しています。
色は明るめの金、ピンク、赤など。
もし仏事に使う場合は、上のような柄は避け、唐草模様など無難で地味なものを選びましょう。