殻は外に出さずに、椀の中に入れたままがきれいな食べ方。身を椀の中で食べるようにするために、汁を先に飲んで量を減らし、貝を扱いやすくしましょう。殻と身がくっついている貝柱の部分をきゅっとつまんで引くと、スムーズに身がはがれ食べやすくなります。
- アサリやしじみを食べるのはマナー違反?
- まず「殻を手で支えて剥がす」ことです
- もう1つのマナー
- 日本料理の食事作法において
- しじみは女性にも嬉しい健康食材
- 「オルニチン」のメリットについて
- 「鉄分」
- 他には?
- きれいな食べ方のコツ◯
- やってはいけないこと×
- あさりとしじみの栄養の比較
- 《あさりの栄養素》
- 《しじみの栄養素》
アサリやしじみを食べるのはマナー違反?
結論から申しますと、お味噌汁のしじみは食べてもマナー違反にはならないし、食べなくてもマナー違反にはなりません。好みやその場の雰囲気などに合わせて食べる・食べないを使い分けると良いでしょう。
お味噌汁に入っているしじみの身を食べるのがマナー違反という、日本料理の食事作法は無いようです。
ただし!
アサリやしじみのお味噌汁にはたくさんのしじみ貝が入っているので、小さな身を一つ一つ取るのが美しくないと思われる方も結構いらっしゃるようです。
仮にマナー違反ではないとしても、しじみの身を食べることが同席している人の気分を害する可能性があるということです。外食で一緒に食事をされる方がいる場合は、相手の感じ方に合わせることも必要になるかもしれないですね!
お味噌汁のアサリやしじみを食べる場合には「食べ方のマナー」は守るようにしてください。
まず「殻を手で支えて剥がす」ことです
お箸だけで剥がせるのであれば良いのですが、難しいこともあると思います。無理にお箸だけで剥がそうとすると、お味噌汁がこぼれてしまう恐れがありますので、片手でしじみの殻を支えて、安全に剥がすようにしてください。
もう1つのマナー
「殻は椀に戻す」ことです。しじみの殻は食べられませんから、どうしても残ってしまいます。例えばお味噌汁の椀の蓋に入れておきたい気持ちもあるかもしれませんが、残った殻は椀に戻すのが正しいマナーです。
逆に、お味噌汁のしじみを食べないことがマナー違反になるのではないかと考える人もいらっしゃるかもしれません。
日本料理の食事作法において
お味噌汁のしじみを食べずに残すことは別段マナー違反であるとはされていません。
しじみは女性にも嬉しい健康食材
しじみはお味噌汁の具材として美味しいだけでなく、栄養面でもさまざまなメリットがあります。しじみに豊富に含まれている栄養素は「オルニチン」が有名ですが、それだけではありません。実は、特に女性にとって嬉しい、美容と健康に関する成分も豊富に含まれているのです。
「オルニチン」のメリットについて
オルニチンは遊離アミノ酸の一種であり、主に肝臓に作用します。オルニチンはアルコール代謝をサポートし、疲労回復効果も期待されています。「二日酔いには、しじみのお味噌汁」と言われてきたのも納得ですね。
「鉄分」
若々しく美しいお肌の決め手の1つは、血液中の赤血球で決まると言われています。しじみは赤血球を増やす栄養素である鉄分が豊富に含まれている食材であり、グラムあたりの鉄分含有量は「牛レバー」や「うなぎの肝」よりも多いのです。
また、鉄分の他にも肌や髪の美しさにダイエットなど、女性の美に欠かすことが出来ないミネラルが豊富に含まれています。例えば「銅」は赤血球のヘモグロビンを作るのに必要な栄養ですし、「マンガン」は糖や脂質の代謝に関係します。
他には?
疲れを撃退してくれる栄養である「タウリン」も含まれていますし、たんぱく質の合成や貧血予防に重要な「ビタミンB12」は食材の中でもトップクラスの含有量です。しじみには驚くほど豊富にバランスよく栄養が含まれている、まさに「スーパーフード」と呼ぶべき素晴らしい食材なのです。
お味噌汁のしじみは、汁のほうに美味しさや栄養が流れ出てしまっているというイメージをお持ちの人が少なくないと思います。しかし、お味噌汁の具になっているしじみの身の方にも栄養素はしっかりと残っていますので、健康を気遣っている方は身もしっかりと食べることをおすすめします。
きれいな食べ方のコツ◯
貝だしだけの目的とはせず、身も食べてOKです。殻は外に出さず、椀の中に入れたままにして。ある程度汁を先に飲んでおくと、殻から身をはがしやすくなります
やってはいけないこと×
貝を椀から出して食べたり、身を食べたあとの殻を外に出すのはNG。また椀を持つとき、箸を外に向けるのはマナー違反。箸先は中に入れたままで
あさりとしじみの栄養の比較
よく似ている貝類のあさりとしじみ、それぞれ生の可食部100gあたりの栄養の違いをみてみましょう。しじみとは、淡水域や汽水域に生息するあさりよりも小さな二枚貝です。殻は三角形状をしており、表面は黒色で輪脈があるのが特徴です。
《あさりの栄養素》
・カロリー…27kcal
・炭水化物…0.4g
・たんぱく質…6.0g
・脂質…0.3g
・ナトリウム…870mg
・カリウム…140mg
・カルシウム…66mg
・マグネシウム…100mg
・リン…85mg
・鉄…3.8mg
・銅…0.06mg
・亜鉛…1.0mg
《しじみの栄養素》
・カロリー…54kcal
・炭水化物…4.5g
・たんぱく質…7.5g
・脂質…1.4g
・ナトリウム…180mg
・カリウム…83mg
・カルシウム…240mg
・マグネシウム…10mg
・リン…120mg
・鉄…8.3mg
・銅…0.41mg
・亜鉛…2.3mg
あさりは、しじみのカロリーに比べると半分ほどの数値です。しじみは、あさりに比べて炭水化物の量が多く、その分カロリーも高くなっています。たんぱく質はしじみの方が少し多いですが、それほど大きな差はありません。
ミネラルに関しては、ナトリウム、カリウム、マグネシウムがしじみに比べてあさりは豊富に含まれています。一方、しじみはカルシウムやリンが、あさりよりも多く含まれています。同じ二枚貝であっても、栄養の含有量は大きく異なっています。