私たち日本人が大好きなシュークリーム。いわずと知れたふんわり膨らんだシュー生地にクリームを詰めたお菓子です。日本人はシュークリームと呼びますが、本場フランスでは「シュー・ア・ラ・クレーム」と呼ばれます。「シュー」はフランス語で「キャベツ」の意味。かたちが似ていたことから、このように名付けられたといわれています。「クレーム」はフランス語でクリームを指します。
外側のいわゆるシュー皮は「パータ・シュー(シュー生地)」といい、そこにクリームを詰めたお菓子なので、日本では分かりやすく、シュークリームと呼ぶようになったのでしょう。
「シュー」を使ったお菓子やシューの製法はフランスで発展し、現在のシュークリームのかたちになりました。フランスにパータ・シュー(シュー生地)が持ち込まれたのは16世紀中頃のことです。
イタリアのメディチ家出身のカトリーヌ・ド・メディシスは、フランスの王家へ嫁ぐ際に、自国から製菓長のポプランを連れて来ました。彼が持ち込んだシューの製法は美食文化を押し進めていたフランスで広まり、改良されていきます。
その後、パータ・シューを膨らませ、そこに空けた穴にクリームを入れたお菓子が生まれ、これが現代のシュークリームのはじまりになりました。
日本では横浜がシュークリームの発信地
シュークリームの空洞はどう作られているの?
バニラ ビーンズにはどんな効果があるの?
その黒い粒が、『バニラ ビーンズ』です。
食べ物の香りは人がおいしさを感じるためにとても重要で、バニラ ビーンズが入っているかどうかで、おいしさが全然違うんです。カスタードクリームにバニラ ビーンズを入れることで、より上品で、マイルドな甘さになるんです!
クリーム誕生の背景
塩をきかせたり、キャラメルを混ぜたり、チョコレート、抹茶、いちごを入れるなど工夫次第でクリームの味のバリエーションはいくらでも広がります。食感に変化をつけるとまた新しいおいしさが生まれます。
シュー生地(パータ・シュー)誕生の背景
クリームと並び、重要なシュー生地。
こちらはクリームより少し早く、16世紀には世に登場しました。当時はまだオーブンがなかったため、火を通すには、揚げるしかありませんでした。現在ではベニエ・スフレと呼ばれる、この揚げシューがシュー生地の原型といわれています。
また、マッシュポテトに卵を混ぜたものが元になったという説や、ベシャメルソース(いわゆるホワイトソース)がヒントになったという説もあります。
いずれにせよ、そうしたシューの祖先に改良が加えられ、1760年、ジャン・アヴィスによって現在のかたちに完成されたといわれています。
スタンダードタイプ
ふんわりしっとりとした昔ながらのシュー生地。材料の配合やオーブンの温度、焼き時間によって、大きく膨らませたものや固いタイプのサクッとした食感のものなど、さまざまなバリエーションがあります。
コンビネーションタイプ
シュー生地の上にクッキー生地をのせて焼いたクッキーシューや、パイ生地と組み合わせたパイシューなど、異なる種類の生地と組み合わせたタイプです。生地の食感の違いを楽しみます。
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