SNSが普及して以降、「バイトテロ」が社会問題として話題になっています。
これは、アルバイト従業員を雇用している企業にとって決して無視できない問題です。
適切な防止策と対応を講じていなければ、廃業に追い込まれるケースも十分に考えられます。
- バイトテロとは
- 実際に起こったバイトテロの事例
- 牛丼チェーン店のアルバイト従業員による動画投稿
- ステーキチェーン店のアルバイト従業員による写真投稿
- 老舗そば店のアルバイト従業員による写真投稿
- バイトテロによって企業が受ける被害
- 休業・営業停止・廃業・倒産
- ブランドイメージの失墜
- 事態を収拾するための対応による忙殺
- バイトテロはなぜ起きるのか?
- アルバイト従業員の意識低下
- SNSの拡散性の強さ
- バイトテロを防ぐための対策
- リスク研修
- SNS利用ガイドラインの策定
- SNSモニタリングの徹底
- 迅速な対応
- 採用基準の見直し
- 防犯カメラの設置
- バイトテロ発生後の対応の例
- 最後に
バイトテロとは
バイトテロとは、アルバイト従業員の良識を欠いた行動が世に知れ渡り、企業が信頼を落とすことです。主に、SNS上に投稿させる内容による「炎上」を意味します。
炎上とは、SNS上の投稿が非難の多くのユーザーからの非難対象となり、収集困難な状態になることです。
Twitterで起こるバイトテロは、「バカッター」などとも呼ばれ揶揄されています。
モラルが低いアルバイト従業員による行動が発端となって起こることが多いため「バイトテロ」と呼ばれていますが、実際には企業に所属する正社員が問題を起こすケースも少なくありません。 炎上の内容によっては企業に修復できないほどのダメージをもたらすため、従業員の行動をコントロールし、バイトテロを未然に防ぐことは非常に重要です。
実際に起こったバイトテロの事例
過去に起こったバイトテロの事例をご紹介します。
牛丼チェーン店のアルバイト従業員による動画投稿
大手牛丼飲食店チェーンに勤務していた高校生のアルバイト従業員が、勤務中におたまを股間に当てた動画を撮影し、SNS上に投稿するという事例が起きました。
良識のない行動から本人に非難が集中しましたが、制服を着ていたことから企業の管理体制の問題も問われることに。
結果的にアルバイト従業員は解雇されましたが、動画内容の性質から普段利用している顧客への信頼回復には時間がかかりました。
ステーキチェーン店のアルバイト従業員による写真投稿
ステーキチェーン店に勤務している高校生のアルバイト従業員が、厨房の大型冷蔵庫の中に体を入れている場面の写真をSNS上に投稿する事件が起きています。
炎上の収拾をつけるため、店舗や翌日に休業の判断を下し、最終的に閉店となりました。
チェーン展開している企業は、アルバイト従業員に対して損害賠償請求を起こしています。
老舗そば店のアルバイト従業員による写真投稿
少数店舗経営のそば店で勤務していたアルバイト従業員が、食洗機の中に体を入れる、お椀を胸に当てるといった馬鹿騒ぎの内容を撮影し、SNSに投稿する事件が起きています。
そば店には苦情が相次ぎ、最終的には閉店に追い込まれました。
そば店はアルバイト従業員に損害賠償を請求していますが、負債額を大きく下回る200万円程度しか支払われていません。
また、本人からの謝罪はなかったそうです。
バイトテロによって企業が受ける被害
バイトテロが起きると、企業はどのような被害を受けることになるのでしょうか。
バイトテロによって考えられる被害の例を紹介します。
休業・営業停止・廃業・倒産
バイトテロが起きると、状況の確認、事態の収拾のため、営業できない期間は少なからず発生してしまうでしょう。
管理不行き届きに対する責任として、営業停止の判断が必要になることもあります。
そうなると、売り上げを生み出せないだけでなく、顧客の信頼を回復できず、廃業や倒産に至り、負債が残ってしまう事例も少なくありません。
ブランドイメージの失墜
バイトテロの多くは悪ふざけなど程度の低いものです。
清潔感・衛生面を打ち出している飲食店、高級感を打ち出しているアパレル店などで起きれば、ブランドイメージとの乖離から大きく信頼を失墜することは免れません。
また、「アルバイト従業員に対する教育が足りていない企業」というレッテルを貼られてしまうことも考えられます。
事態を収拾するための対応による忙殺
多くのバイトテロでは、顧客からの苦情が企業に殺到してしまいます。
問い合わせ窓口が、苦情の電話だけでパンクしてしまうケースも十分起こり得るでしょう。
企業としては基本的に顧客に対して謝罪をする選択肢しかなく、担当者にとっては大きな負担となります。
その他、事態の確認、損害賠償請求、再発防止策の検討など、バイトテロに付随する業務で多くのリソースが消費されるため、通常業務が滞ってしまうこともあります。
バイトテロはなぜ起きるのか?
企業にとって警戒すべき事態のひとつであるバイトテロ。
具体的な防止策を検討する前に、バイトテロが起こる理由について知っておくことが大切です。
アルバイト従業員の意識低下
代表的な理由と言えるのが、アルバイト従業員の意識低下です。
SNSに簡単に情報を発信できるようになった現在では、世の中にどう受け取られるのか想像せずに良識を欠いた内容を発信してしまうユーザーもいます。
特に、アルバイト従業員の主な年齢層である若い世代はその傾向が顕著です。
また、多くのSNSユーザーが持つ「自分を知ってもらいたい」「面白いことを拡散したい」といった承認欲求も、アルバイト従業員を極端な行動に走らせているといえます。
「仕事中にこんなことをすれば、面白いと思ってもらえるはず」という動機から、バイトテロを起こすアルバイト従業員は少なくありません。
SNSの拡散性の強さ
SNSは情報の拡散性の強さから評価されていますが、この特徴はバイトテロの驚異を大きくする要因のひとつとも言えます。
過去のバイトテロの事例では、アルバイト従業員の不適切な行動が瞬く間に拡散され、炎上に至っています。
以前であれば1店舗の小さな不祥事で収まっていたトラブルが、全国的な非難の的になっている傾向は否定できません。
また、ユーザーの正義感も加速しています。
当事者ではないユーザーがアルバイト従業員本人や企業を痛烈に避難するケースも少なくありません。
近年は、「企業もバイトテロの被害者」という認識も広がっていますが、いずれにしてもバイトテロが拡散されることは、企業にとってデメリットしかないでしょう。
バイトテロを防ぐための対策
ここからは、バイトテロを防ぐための対策について解説します。
リスク研修
バイトテロを防ぐうえで、アルバイト従業員に対するリスク研修は必須です。
不祥事を起こすと企業や本人がどんな被害を受けるのか、理解してもらう必要があります。
とりわけ若い世代の場合、仕事をしている人間としての責任や、不祥事の影響についてイメージできないケースは少なくありません。
バイトテロを起こすと、他ならぬ本人が大きな被害を受けるという事実をしっかりと理解してもらうことが重要です。
SNS利用ガイドラインの策定
アルバイト従業員がSNSの利用に関して企業と共通の認識を持っているとは限りません。
SNS上での立ち振舞いに関するルールを、企業側から提示しておく必要があります。
近年では、コンプライアンス対策の一環として、多くの企業がSNS利用ガイドラインを策定しています。
SNSモニタリングの徹底
アルバイト従業員に対する指導を徹底していたとしても、不適切な投稿が行われる可能性は否定できません。
そうした投稿を速やかに発見できれば、被害を最小限に抑えられるケースがあります。
SNS上の自社に関する投稿を常にモニタリングしておくことが大切です。
専門のツールや専門業者を利用することで、アルバイト従業員による不適切な投稿を迅速に見つけられます。
迅速な対応
アルバイト従業員による不適切な行動・投稿が発覚した場合、被害を最小限に留めるためには迅速な対応が不可欠です。
防止策を講じているか否かに関わらず、バイトテロを「起こりうるリスク」として認識し、対応のフローを事前に用意しておきましょう。
謝罪文の内容、謝罪の方法、苦情窓口の設置方法、主導する人間などを事前に決めておくと、万が一の場合もスムーズに対応できます。
採用基準の見直し
バイトテロを起こすような人材を採用しないことも大切です。
特に、人手不足が課題となっている現場では採用基準を下げることでカバーしてしまいがちです。しかし、バイトテロが起きれば、人手不足以上の問題につながってしまいます。
リスク回避のため、採用基準に問題がないか慎重に検討しましょう。
防犯カメラの設置
防犯カメラは、店舗やオフィスを狙う犯罪対策だけではなく、バイトテロの予防策として行動的です。アルバイト従業員の業務の様子に問題がないか確認することで、不適切な行動を是正できます。また、「カメラがある」という事実が、不適切な行動の抑止力となります。
バイトテロ発生後の対応の例
どれだけ対策を講じていたとしても、バイトテロ発生の可能性をゼロにすることは困難です。
防止策だけではなく、バイトテロが起こってしまった後の対応についても考えておく必要があります。
以下は、バイトテロ発生後対応の代表例です。
- 上司に報告する
- 事実確認を行う
- 事実と拡散されている内容を比較し、必要に応じて正しい情報を公表する
- 不祥事の対応窓口を設置する
- 謝罪文を公表する
- 今後の防止策について発表する
バイトテロの被害を小さくできるかどうかは、これらの対応を以下にスピーディーに行うかにかかっています。
最後に
ここ最近ニュースで見ない日がないほど・・・。
非常に残念なニュースに肩を落とす。後先を考えられない若者が多い!しかし本当に若者だけなのか?実は全世代行っているような気がする(一部)ただニュースに取り上げられていないだけかもしれない。少し前ではスーパーで買った商品、例えば豚肉の細切れなどを購入し、その後、プラスティック容器から出し、袋に入れて帰る。非常に衛生上悪い。また、スーパーのビニール袋(小袋)をぐるぐる巻にして持ち帰る。割り箸・スプーンを必要以上に持ち帰る。
探せばたくさんある。今回は若者が取り上げられただけかもしれない。実は親の躾が問題なのかもしれない。親もほとんど見て見ぬ振りをして問題があってから対応している。
最悪な時代なのかもしれない。笑
食に関しては、物がありふれて、危機管理のない、お金だけあればなんだって手に入る。
恵まれない人たちが本当にかわいそうである。